SPEAKER
Full Professor for Applied Biochemistry at the Technische Universität Berlin (TUB)
9 a.m. EDT
10 p.m. JST
概要:
臓器モデルの3Dプリントは、動物実験に代わる方法として広く考えられています。しかし、このようなモデルの多くは(他の動物を使わない方法と同様に)、動物由来の成分を含んでいます。これは動物への危害につながるだけでなく、ヒト臓器モデルを用いることで科学の質を向上させようという試みとも矛盾しています。
本ウェビナーでは、最近開発され、毒性研究にも使用されたゼノフリー肝臓モデルについて、Kurreck教授にご紹介いただきます。このモデルは、細胞をウシ胎児血清(FBS)フリー培地に適合させており、細胞培養にもブタ由来トリプシンやFBS含有凍結培地のような動物性原材料は使用せず、またバイオインクもマトリゲルやコラーゲン、ゼラチンのような動物性成分を含んでおりません。
講師ご紹介:
Jens Kurreck先生は、ドイツの ベルリン工科大学 (TUB) で応用生化学の正教授を務めておられます。
バイオプリンティング、RNAテクノロジー、ウイルス学をご専門とされており、2013年には韓国釜山の東西大学にて客員教授として教鞭を執られていました。
また現職以前は、シュトゥットガルト大学にて核酸技術の教授を務められ、米国アリゾナ州立大学テンピ校でも、ポスドクとして研究をされていました。
Kurreck先生は、査読付き学術誌に120件以上の論文発表、複数特許の取得、書籍の編集などもされています。2019年に動物実験を行わない研究に贈られるハーバート・スティラー賞やベルリン市の動物実験代替法開発賞、2020年にはベルリン工科大学の優れた教育に贈られる賞など、数々の賞を受賞しています。
また2022年には、ベルリンの動物保護委員会から非動物的手法の指導賞も受賞されました。